Raspberry Pi4にUbuntu 20.04(Mate)を入れようとしたけど結局UbuntuMateを入れた話

  • 2020.10.19
  • IoT
Raspberry Pi4にUbuntu 20.04(Mate)を入れようとしたけど結局UbuntuMateを入れた話

概ねタイトルの通りですが、結論から先に申し上げますとラズパイのケース(Argon1)との相性があってかUbuntu 20.04 LTSを入れ、起動するとログインループが発生しました.(仮想コンソールに入っても解決不可)

僕と同じArgon1ケースを使われている方がどの程度いらっしゃるかはわかりませんが、単純にUbuntu 20.04 LTSを入れたいだけの方ならこの記事の前半のやり方でうまくいくかと思いますし、それでダメだったら後半で紹介するUbuntu Mateを入れるという選択肢もあるよって事をお伝えしたいです.

Ubuntu 20.04 LTS

まずはUbuntu 20.04 LTSを入れてみます.

SDカードをフォーマットします.
今回は「SDメモリーカードフォーマッター」を使います.
ここからダウンロードできます.

SDカードフォーマット

お次はUbuntuのOSイメージを手に入れます.
下記のサイトで配布されています.
Install Ubuntu Server on a Raspberry Pi 2, 3 or 4

Raspberry Pi 4Bは64bitなので64bit版で大丈夫です.

Ubuntu20ダウンロード

ダウンロードが終わったらbalenaEtcherを使ってOSを書き込みます.
ここからダウンロードできます.

balenaEtcher

まずは「Flash from file」をクリックしてイメージを選択します.
先ほどダウンロードしたやつを解凍せず、そのまま選びます.

ダウンロード完了

次に「Select target」をクリックしてSDカードを選択します.
下記のようにチェックを入れたら「Select(1)」をクリックして閉じます.

SD選択

イメージとSDカードの両方が選択されていることを確認したら「Flash」をクリックして書き込みを開始します.

Flash

完了したらこんな画面になります.
SDカードを抜いてラズパイにぶっ刺します.

書き込み完了

しかしラズパイの電源をつけてしばらく待ってもコマンド画面から何も変わりません.
Ubuntuの際はraspbianと違い、デスクトップを表示する機能をインターネットからインストールする必要があるからです.
つまりLANケーブルを挿して有線で繋ぐ必要もあります.

キーボードで初期ログインIDである「ubuntu」と入力し、その後パスワードも聞かれるので同じく「ubuntu」入力しエンターを押します.

ここで不具合が発生しました…

いわゆるログインループと言われているものですが、その名の通り繰り返しログインを要求されてしまいます.

おそらく以前取り付けたケースが原因でしょうか…

※リンク

「ctl-alt-F2」(F2~F6)で仮想コンソールを開いた上で再度ログイン情報を入力してもダメでした.(仮想コンソールの使い方も違うかもしれませんが)

Ubuntu Mate

ログインループでずっとつまずくのも嫌だったので、ダメもとでケースの名称でargon1とラズパイ、Ubuntuの組み合わせで検索しまくった結果、UbuntuMateというOSを見つけました!
Ubuntu MATE for Raspberry Pi

UbuntuMate

ちなみにAmazonで推奨されるキット?の紹介で僕が今使っているアルゴンワンケースが載ってました…!

UbuntuMateArgon

ということでさっそくダウンロードしてみます.

MATEダウンロード

ラズパイの64bit版を選択.

64bit選択

20.04.1バージョンを選択.

2004選択

「直接ダウンロード」を選択.

直接ダウンロード選択

ダウンロードが開始されます.
始まらない場合は下記の四角で囲んだリンクを押してください.

ダウンロード開始

Ubuntu20.04LTSと同じ形式のため再度balenaEtcherを使ってOSを入れ直します.(選択するイメージが以下になるだけで他の工程は同じです)

Mateダウンロード完了

終わったらラズパイに挿して起動…
言語設定などのUbuntuお馴染みの初期設定を行うだけだったので思った以上にあっさりできちゃいました!

UbuntuMateホーム

補足(Argon 1ケース用スクリプト)

また、Argon1ケースのファンや電源ボタンが使えるようにするためにはUbuntu専用のスクリプトが必要でした.
以下から入手可能です.(rasbpian版をインストールしようとすると「raspi.gpioがない」と言われます)
Argon One installation script for Ubuntu 20.04

終わりに

Ubuntu Mateが正式にラズパイ4でサポートされたのも最近らしく(2020年7月ぐらい?)、またOSとしてもかなり軽量みたいなのでこれから触っていくのが楽しみです.
それとラズパイにPC版マイクラを入れてPythonで遊びたいという思惑もあります.
arm64アーキテクチャがどの程度足を引っ張ってくるかわかりませんがこちらもメモを取りつつ挑戦してみて、できたらまた共有しようかと思います.

参考:
ラズパイダ